脳梗塞後遺症 その他の症状 ご自宅で利用

拘縮が治らないと感じたときに見直したいこと 毎日のケアを続けているご家族へ鍼灸師が説明します

高齢女性のひじにそっと手を添える施術者と、見守る娘のイラスト

毎日、言われたとおりに腕を動かしている。リハビリの日も欠かしていない。それなのに、ひじは今日も伸びきらないまま。着替えのたびに、袖を通すのに時間がかかる。


「これだけやっても変わらないなら、もう治らないのかな…」「やり方が間違っているのかな…」。がんばっているご家族ほど、そんな気持ちになりやすいものです。


でも拘縮がなかなか変わらないのは、あなたの努力が足りないからではありません。見る場所を少し変えると、まだ手をつけていなかったところが見えてくることがあります。


「治らない」と感じるのは、自然なことです


拘縮は、何週間、何か月という時間をかけて少しずつ進むことが多いものです。ですから、変化もまた、ゆっくりにしか現れないことがあります。毎日そばで見ているご家族には、その小さな変化がかえって見えにくいのです。


もうひとつ、目標の置き方も大切です。「元どおりにまっすぐ伸びる」を目標にすると、届かない毎日が続いて苦しくなります。「袖が通しやすくなる」「おむつ交換のときに顔をしかめなくなる」。暮らしの中で困ることがひとつ減ることを目安にすると、見えるものが変わってきます。


見直したいこと1:固まっている時間のほうが長くないか


1日のうち、関節を動かしている時間はどのくらいでしょうか。リハビリや体操の時間を合わせても、多くの場合は1日のほんの一部です。残りの長い時間、手足はどんな姿勢で過ごしているでしょうか。


たとえば、しわになったシャツにアイロンをかけても、そのあと丸めて置いておけば、またしわがつきます。動かす時間がアイロンだとすると、そのあとのたたみ方、つまり休んでいるときの姿勢が、同じくらい大事なのです。


  • 寝ているとき、ひざや手が同じ向きのまま固まっていないか
  • 車いすやソファで、長い時間同じ座り方をしていないか
  • クッションやタオルで、楽な姿勢を支えられているか


どの姿勢がその方に合うかは、体の状態によって変わります。姿勢やクッションの入れ方は、ケアマネジャーやリハビリの専門職に相談してみてください。


見直したいこと2:痛みがブレーキになっていないか


関節を動かそうとしたとき、ご本人が顔をしかめたり、腕にぐっと力が入ったりしていないでしょうか。人の体は、痛いと感じると、それ以上動かされないように自分を守ろうとします。


伸ばしてあげたい気持ちから強く動かすと、かえって体が身構えて、力が抜けにくくなることがあります。痛みがあるなら、まずそれを主治医に伝えてください。動かすのは、ご本人が嫌がらない範囲で、ゆっくり。それが遠回りに見えて、いちばんの近道になることもあります。


なお、急に腫れてきた、熱を持っている、急に動かせなくなったといった場合は、拘縮とは別の原因も考えられます。様子を見ずに、すぐ医療機関を受診してください。


見直したいこと3:深いところがかたくなっていないか


拘縮では、表面の筋肉だけでなく、骨のそばにある深い筋肉や、関節を包む膜までかたくなっていることがあります。表面をさすったり伸ばしたりしても、奥のかたさには届きにくい。そう感じる場合は、深いところに目を向けてみる時期かもしれません。


骨折のあとに関節がかたいまま、脳梗塞のあとに手足がつっぱる、といった場合は、まず主治医やリハビリの専門職に、今の状態と、どこまで動かしてよいかを確認することが先です。そのうえで選べる手立てのひとつとして、鍼灸があります。


訪問鍼灸でお手伝いできること


当院では、深い筋肉まで届く鍼を、自費の出張鍼灸(1回6,000円、訪問料込み・所要 約30分)でご用意しています。医師の同意書や対象の病名は必要ありません。ご家族の方も、ご本人の訪問日に合わせて受けていただけます(5,000円・所要 約30分)。


ひとりでの通院がむずかしく、かかりつけ医の同意書がある場合は、医療保険の訪問鍼灸を使える方もいらっしゃいます。ただし、同じ病気で病院の治療を受けている間は、鍼灸の保険は使えないという決まりがあります。どちらが合うかは、体を見たうえでご説明します。


施術のあとは、ご家族が毎日できる触れ方や、休むときの姿勢の工夫もお伝えしています。効果や感じ方には個人差がありますが、お医者さんの治療やリハビリと並べて使える選択肢のひとつとして、知っておいていただけたらうれしいです。


「元どおり」ではなく、「今日より少し楽に」


袖に腕がすっと通る朝。体を拭くとき、ご本人の肩の力がふっと抜ける瞬間。拘縮と向き合う毎日は、そういう小さな変化の積み重ねです。それに気づけるのは、毎日そばにいるあなたです。


「もう治らない」とあきらめる前に、一度ご相談ください。無料体験(所要 約40〜50分)では、ご家族の同席もおすすめしています。対応エリアは札幌市手稲区・西区です。がんばってきたあなたの手が、少しでも軽くなりますように。


訪問はり灸サービスとは/医療保険適用の料金システム