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拘縮予防、ご家族が毎日できること がんばりすぎずに続ける工夫を鍼灸師が説明します

高齢男性の腕をやさしく支える施術者と、見守る娘のイラスト

ベッドで過ごす時間が増えてきた親を見ていて、ふと不安になる。「このまま手や足がかたまってしまったら、どうしよう…」。介護の本やネットで「拘縮予防」という言葉を見つけて、調べはじめた方もいらっしゃるかもしれません。


「毎日ストレッチをしてあげないといけないのかな…」「仕事もあるのに、そこまでできるだろうか…」。予防が大事だとわかっていても、できない自分を先に責めてしまう。そんなご家族は少なくありません。


でも――拘縮予防は、特別な時間をつくってがんばるものではありません。毎日の暮らしの中に、少しずつ混ぜていくものです。この記事では、ご家族が無理なく続けられる工夫を3つに分けてお伝えします。


拘縮予防は「雪かき」に似ています


拘縮とは、関節のまわりの筋肉や皮膚などがかたくなって、関節の動く範囲が狭くなった状態です。いちばん大きなきっかけは、関節を動かさない時間が長く続くことだといわれています。


札幌で暮らしていると、雪かきを思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。毎朝少しずつかいておけば、それほど重くありません。ところが何日も放っておくと、雪は踏み固められて氷のようになり、一気にどけるのは大仕事になります。関節のまわりも同じで、毎日少し動かしておくことが、かたまりにくい体を保つ近道になります。


大事なのは、1回の量より、毎日続くことです。週に一度30分がんばるより、1日に何回か、数回ずつ動かすほうが、暮らしの中では続けやすいのです。


できること1:暮らしの「ついで」に動かす


わざわざ体操の時間をつくらなくても、お世話の中には関節を動かす場面がたくさんあります。そこを少しだけ丁寧にするのが、いちばん続けやすい方法です。


  • 着替えのとき:袖を通すついでに、ひじをゆっくり曲げ伸ばしする
  • 体を拭くとき:手のひらを拭くついでに、指をそっと開く
  • おむつ交換のとき:脚を開くついでに、ひざをゆっくり曲げ伸ばしする
  • テレビを見ているとき:足首を回す、肩をすくめて下ろす


動かすのは、ご本人が痛がらない範囲で、ゆっくりと。強く伸ばそうとすると、体が身構えて力が入り、かえって動きにくくなることがあります。どこまで動かしてよいかは、その方の体の状態で変わります。主治医やリハビリの専門職に一度確認しておくと安心です。


できること2:休んでいるときの姿勢を変える


1日のうち、関節を動かしている時間はほんの一部です。残りの長い時間、手足がどんな形で休んでいるかが、拘縮予防ではとても大切になります。


  • 寝る向きを、ときどき変えている
  • ひざや手が、いつも同じ形で固まっていない
  • 車いすやソファで、長い時間同じ座り方をしていない


クッションやタオルを使って、手足が一方向に固まらないように支える方法もあります。どこに、どう入れるのが合うかは、体の状態によって違います。ケアマネジャーやリハビリの専門職に、実際の姿勢を見てもらいながら相談してみてください。


できること3:ご本人の「出番」を残す


介護をしていると、時間がかかることは、つい代わりにやってあげたくなります。それは、やさしさです。ただ、ご本人が自分でできることを続けるのも、立派な拘縮予防になります。


ボタンをひとつだけ自分でとめてもらう。コップを自分の手で持ってもらう。リモコンを少し離れたところに置いておく。自分の力で関節を動かす小さな機会が、1日の中にいくつかあるだけで、動かさない時間は少し短くなります。何より、「自分でできた」という感覚は、ご本人の気持ちの張りにもつながります。


もちろん、無理をさせる必要はありません。疲れている日や、気分が乗らない日もあります。できる日に、できることを。それくらいの気持ちで大丈夫です。


毎日見ているご家族だからこそ、気づける変化があります。着替えで腕が前より通しにくい、指を開こうとすると嫌がる、関節を動かすと顔をしかめる。そんな変化があれば、主治医やケアマネジャーに伝えてください。


なお、急に手足が動かしにくくなった、急に腫れや強い痛みが出た、熱を持っているといった場合は、拘縮とは別の原因も考えられます。様子を見ずに、すぐ医療機関を受診してください。


訪問鍼灸でお手伝いできること


拘縮の予防は、主治医やリハビリの専門職と相談しながら進めるのが基本です。そのうえで、すでにかたさが出はじめている方には、鍼灸という選択肢もあります。当院では、骨のそばにある深い筋肉まで届く鍼を、自費の出張鍼灸(1回6,000円、訪問料込み・所要 約30分)でご用意しています。医師の同意書や対象の病名は必要ありません。


ひとりでの通院がむずかしく、かかりつけ医の同意書がある場合は、医療保険の訪問鍼灸を使える方もいらっしゃいます。どちらが合うかは、体を見たうえでご説明します。施術のあとは、ご家族が毎日できる触れ方や、休むときの姿勢の工夫もお伝えしています。効果や感じ方には個人差がありますが、お医者さんの治療やリハビリと並べて使える選択肢のひとつとして、知っておいていただけたらうれしいです。


完ぺきでなくても、毎日の小さな積み重ねを


朝の着替えで、袖に腕がすっと通る。ご本人が自分の手でコップを持ち、お茶を飲む。拘縮予防の先にあるのは、そういう当たり前の毎日です。


全部をやろうとしなくて大丈夫です。今日できなかったことは、明日また少しやればいい。無料体験(所要 約40〜50分)では、ご家族の同席もおすすめしています。対応エリアは札幌市手稲区・西区です。お世話をしているあなたの毎日が、少しでも軽くなりますように。


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