脳梗塞後遺症 ご自宅で利用

脳梗塞のリハビリを自宅で続けるには 退院後の暮らしの中でできる工夫を鍼灸師が説明します

居間で椅子から立ち上がる高齢男性を、施術者と娘が見守るイラスト

病院でのリハビリを終えて、家に帰ってきた。入院中は毎日、先生やスタッフさんと一緒に体を動かしていたのに、家に戻ると、何をどれくらいやればいいのかがわからない。気づけば、ソファに座っている時間ばかりが長くなっている。


「退院したら、もうリハビリは終わりなのかな…」「家でひとりで動かして、かえって悪くしたらどうしよう…」。ご本人もご家族も、そんな迷いを抱えていらっしゃるかもしれません。


でもリハビリは、病院の中だけで行うものではありません。家に帰ってからの毎日の暮らしそのものが、体を動かす大切な時間になります。


まず、主治医とリハビリの専門職に相談を


脳梗塞のあとの体の状態は、一人ひとり大きく違います。麻痺の出方も、動かしてよい範囲も、気をつけたい血圧のことも、同じではありません。ですから、自宅でのリハビリを始めるときは、まず主治医や、入院中に担当してくれたリハビリの専門職に相談してください。


退院のときに「家でやってください」と渡された運動の紙があれば、それがいちばんの手がかりです。ここでお伝えするのは、その上で取り入れていただきたい「続けるための考え方」です。新しい運動を足すときも、一度相談してからにしましょう。


なお、急に手足が動かしにくくなった、ろれつが回らない、顔の片側がゆがむといった様子があるときは、リハビリより先に、すぐ救急車を呼ぶか医療機関を受診してください。


「特別な運動」より「暮らしの動作」を練習にする


自宅でのリハビリというと、決まった時間に決まった運動をするイメージがあるかもしれません。もちろんそれも大切です。でも、続けやすいのは、毎日の暮らしの動作をそのまま練習にする方法です。


  • ベッドから起き上がる、椅子から立ち上がる
  • トイレまで歩く、廊下を往復する
  • 服を着る、ボタンをとめる
  • コップを持つ、箸やスプーンを使う


たとえば、立ち上がる動作を一日に何度も、ていねいに行う。それだけでも、脚や体幹を使う時間が少しずつ増えていきます。「運動のための時間」をわざわざつくるより、「いつもの動作を、少しだけ意識して行う」ほうが、続けやすいことが多いのです。


続けるコツは、小さな目標と転ばない環境


家でのリハビリは、道をつくる作業に似ています。草の生えた野原でも、同じところを毎日歩けば、少しずつ道ができていきます。一度にたくさん歩くより、毎日同じ道を通ることのほうが大事なのです。


ですから、目標は小さくて構いません。「今日はトイレまで自分で歩く」「朝、カーテンを自分で開ける」。できたことを、ご本人とご家族で一緒に確かめていくと、続ける力になります。


あわせて、転ばない家にしておくことも大切です。床に置いたもの、めくれやすいマット、夜の暗い廊下は、つまずきの原因になります。手すりの設置などは、介護保険の住宅改修で相談できる場合があるので、ケアマネジャーに聞いてみてください。


ご家族は「やってあげる」より「見守る」


麻痺のある体で動くのは、時間がかかります。そばで見ているご家族は、つい手を出したくなるものです。それは優しさです。決して間違いではありません。


ただ、ご本人ができることまで代わりにしてしまうと、体を使う機会が減ってしまうこともあります。危なくないように隣にいて、できないところだけ手を貸す。「待つ」ことも、立派なお手伝いです。


そして、ご家族自身も無理をしないでください。疲れたときは、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談して、頼れるサービスを増やしていきましょう。


訪問鍼灸でお手伝いできること


訪問はり灸からーずでは、ご自宅に伺って、はり灸と手でのもみほぐし、体の動きの練習をお手伝いしています。脳梗塞のあとの方は、週2〜3回程度のご利用がひとつの目安です。こわばりやすい肩や背中、脚をゆるめたうえで、立ち上がりや歩くといった、その方の暮らしに合わせた動きを一緒に確認します。


医療保険(療養費)が使えるかどうかは、症状やかかりつけ医の同意によって変わります。ひとりでの通院がむずかしいことが条件で、介護保険の限度額とは別枠です。保険の条件に当てはまらない方には、自費の出張鍼灸(1回6,000円、訪問料込み・所要 約30分)もご用意しています。効果や感じ方には個人差がありますが、医師の治療やリハビリと並べて使える選択肢のひとつとして、知っておいていただけたらと思います。


「今日もできた」を、家で積み重ねる


朝、自分でカーテンを開ける。昼、廊下をゆっくり往復する。夕方、ご家族と一緒に椅子から立つ。病院のリハビリ室ではなく、住み慣れた家の中で、そんな「今日もできた」が少しずつ重なっていきます。


自宅でのリハビリをどう続けたらいいか迷ったら、一度ご相談ください。無料体験(所要 約40〜50分)では、ご家族の同席もおすすめしています。お電話(011-694-7778/9:00〜18:00)でも、LINE(24時間受付)でも大丈夫です。家に帰ってからの毎日が、ご本人にもご家族にも、少しでも心強いものになりますように。


脳梗塞後のリハビリをご自宅で/訪問はり灸サービスとは